CASE-1

あらすじ

有島芳は45才の非常勤講師。

かつては小説家を目指していた有島だったが、
大学時代に出会った波多野秋房という先輩との筆力・人間力の差を
まざまざと見せつけられ、その夢を捨てた。

今は編集者である妻の侮蔑の眼差しをうけながら、
代わり映えのない毎日を送っている。

ある日、有島の大学時代のゼミの教授が他界。
有島は告別式で、自分の勤め先の学園の生徒の姿を見つける。

その女学生・波多野凛は、大学時代の有島から筆を奪った波多野秋房の娘だった。

告別式で会ったことを機に、有島と凛は図書館で言葉を交わすようになる。

「あなたの書く文章を、私は読みたい」

凛が有島に投げかけた言葉は、かつては妻が言っていた言葉だった。

生徒への背徳的な恋心と、冷め切った夫婦関係への諦め。

その狭間で有島はもう一度筆をとり、書き始める。

舞台

2016年。神奈川県の夢見市にある柊英学園付属が舞台。
生徒数は約600名で、8割の生徒がそのまま柊英学園に入学する。

夢見市は海と山に挟まれた人口15万人の中堅都市。
鎌倉時代以前に創建された夢見神宮が有名。

ヒロイン

はたの りん

波多野 凛

CV_神代 岬

柊英学園付属に通う文学少女。
小説家である父・波多野秋房との父子家庭で育った。
その父もすでに他界。今は父の印税で生活している。
教室の隅で黙々と本を読んでいて、学業の成績はそれほど高くない。
数学の試験などでわからない問題に悪戦苦闘している姿を想像すると、健気で可愛くてヌケる。
孤独な日々と読書体験が彼女の精神性を成長させたのか、その表情や立ち居振る舞いに
妙に陰りがある。それが年上男性諸君の、止めようのない情欲をかき立てる。
本人に自覚があるかどうかは不明だが、恐らく確信犯なんだと私は思う。
同窓生のたわいもない卑猥な話題が聞こえたときは、黙殺するのでもなく、嫌悪感を示すのでもなく、
凛はただ妖艶に微笑む。それが同窓男子諸君の、止めようのない情欲をかき立てる。
止めようのない情欲をかき立てる系のヒロイン。

サブキャラクター

ありしま りしょうこ

有島 祥子

CV_春乃 いろは

有島芳の妻。編集者。
夫婦仲は冷え切っている。深刻なセックスレス。
かつては芳が小説家になることを期待していたが、今はほとんど口も効かない。

主人公

ありしま かおる

有島 芳

NO VOICE

柊英学園付属の非常勤講師。古文担当。四十五才、既婚者、非童貞。
伸びきったゴムのように弾力がない毎日を送っている。