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開発者コラム

第5回 挿入ムービーと現人神について【緒乃ワサビ】

公開日:2017/05/03


お騒がせしております。

手コキは早漏、制作はド遅漏、毎度延期中の緒乃ワサビです。

ねぇ、もう。

シェ〇ムーやってんじゃねぇよこの遅漏野郎が!!

っていう感じですよね。

前回の二代目イカ介くんの暴露記事には辟易しました。

我々、デビュー以来2作連続延期してるのに、

シ〇ンムーやってるとか書いて炎上しない!?

というか、

シェン〇ー始めて30分でいつも寝るとか、
それ青い会社から苦情連絡来ない!? 大丈夫!?

と、喧々囂々な議論を交わしましたが、

まぁなるようになるだろ、ってことで公開してみたら、

意外に大丈夫でした。

皆さん、シャレが通じる素敵なお方ばかりだ。

好き。

というわけで、今日は挿入ムービーのお話です。

挿入ムービーと言っても、ティンクルでヒロインを悦ばせる方の

エクスタシーな挿入ではありません。

あくまで、作中に挿入される、ムービーの事です。

言ってみれば、ニューリンという穴に差し込まれた巨大なTwinkleってことです。

これがまぁアレなんですよ。

作中の、結構イイトコロに挿入されてます。

あっ、そう、そこに欲しかったッ

一番、来て欲しいところに、当たってる……と、

作品のGスポットに見事に当たるように配置しました。

加藤鷹師匠もビックリです。

百聞は一見にしかず、ということで、

まずは本日公開した全キャラクターのクロスフェードを見てみましょう。



ね!?

なんかもう、

面白そうでしょ!?

面白そうですよね!?

そうでしょうそうでしょう、

ついついニューリンをカートに挿入したくなることでしょう。

挿入ムービーだけに。

我ながら昨今、こういう演出はあまり見ないんじゃ無いかと思います。

歌なようで、歌ではなく、

かといって、通常シーンとも一線を画す、

音楽とのシンクロ。

おそらく、ミュージカル映画なんかの歌唱シーンが、
一番近いのではないかと思います。

今作でこの、「ムービー演出」をするに至った理由はいくつかあります。

まず1つは、前作からの正統進化だから。

前作「キミトユメミシ」では、
ロシアンハーフの時雨というキャラクターのシナリオで、

突如日本語覚え歌が挿入する、という演出をしました。



今作よりも俄然歌寄りですね。

というかこれは歌です。

実はこの曲は、もともと本編に収録するつもりはなく、

自分の中で時雨というキャラクターを膨らませていく過程で
楽曲の歌詞っぽいものを作ったので、

せっかくだから楽曲をつけて、

せっかくだからムービーもつけて……。

もったいないから本編にぶち込んどくか。

と、貧乏根性丸出しの流れで本編に収録される運びになりました。

これが、意外にもご好評いただいた訳ですから、
人生何が起こるか分かりませんね。

まぁ時雨というキャラクターが大きく引っ張ってくれた部分もあるのですが。

で、今作ニューリン。

まぁキミユメで多くを学んだ訳だから、

悪いところは直して、良い部分は最大限に進化させようじゃないか。

というチーム会議が開かれました。

その場でこういう意見が出たわけです。

「Laplacianを、音楽に強いブランドにしていこう!」

「あのムービー演出を、もっと増やそう!」

と。

その時僕はこう言いました。

「イイね! そうしよ!」
 
 「よぉーし、じゃあ今回は、
 
 攻略ヒロイン全員にムービー作っちゃうぞー!!」
 
と。

「頑張っちゃうぞー!!」

と。

「今回は挿入ムービーいっぱい作りまーす!」

と、作品の企画書にもルンルンで書きました

そして制作の段になり、

死ぬほど頭を抱えました。

どうすりゃええねんと。

前作では、女の子の夢をノゾける、という作中ルールがありました。

夢の中なんです。

何があってもいいんです。

それこそ、キャラソンが流れようが、

犬になってシックスナインしようが、

魚になっておもらししようが、

ヒロインがちんこになって生えてこようが、

いいんです。

だって夢ですから。

前作で夢の内容を考える時は物理法則、一般常識、貞操観念
などを、なるべく無視するように意識してシーンを作りました。

ボディービルダーの上腕二頭筋になった主人公と上腕三頭筋になったヒロインが、
それぞれ負荷がかかる度に身もだえる筋肉セックスという案もあったのですが、

霜降先生に意味が分かりませんと言われてお蔵入りになったりもしました。

さておき。

「キミトユメミシ」の挿入ムービーは、
ルール無用の夢シーンだからこそ成り立ったものなのですよね。

ここでまずひとつ、大きな壁にぶつかりまして、
完成系を模索することと、相成った訳です。

模索するにはどうするか。

先人の功績を参照です。

という訳で、僕は新旧問わず、
色々なミュージカル作品を見ることになったのですが、

ここに第二の壁があり、それがまた、
今作でこの演出を取り入れた理由にもつながるのです。

・個人的にミュージカルが嫌いだから、面白い動画演出を作りたくなった

と、これです。

これに関しては実は、参照作品をあたっている時に見た

「ダンサー・イン・ザ・ダーク」という作品を、
会員サイトの依怙贔屓で取り上げた時に少し思うところを書いていたので、
引用したいと思います。

======ココから=======

12月22日予約受付開始! のニューリン、実は挿入ムービーがたくさんあります。

これをうまいこと、シナリオに馴染ませなければいけません。

そこで長年敬遠していたこの映画に手を伸ばした訳です。

というか、「え? 胸くそ悪い映画なのに、ミュージカルなの? どんなだよ

と。それで参考に見てみようと思った訳です。

で、見てみるとこれがもう、抜群に素晴らしかった。

はー、こんなミュージカルもアリか、と妙に感心してしまった。

この物語、主人公が遺伝性の眼の疾患を持っていて、近日失明してしまう、という設定なのですが、

多分普通のミュージカルだと、ここで歌いますよね。

私はシングルマザー、息子と二人、トレーラー暮らしなのー

そんな私の秘密……眼が、見えなくなって、しーまーうーのーー

ジャジャーーーン

みたいな。

別に悪意がある訳じゃないんですが、僕の中でミュージカルってこんなイメージなんです。

そこで思うわけです。

あ、この人はまだ歌うだけの余裕があるんだな、と。

もちろんミュージカルは、歌唱シーンが大切な見せ場な訳だから、

大好きな人に思いを伝えたり、あるいは主要人物が死んだりしてしまった時に、

イマダ!!

と、言わんばかりに歌い出しますよね。

そこでいつも思うわけです。

意外に余裕だな、と。

いや、もしかしたら余裕がなくなりすぎて、おかしな方向に心が振り切ったのかもしれませんが。

あくまで個人的な解釈なのですが、いつもそんな風にミュージカルを見てるんです僕は。

なんて心の狭い人間なんでしょうね。

======ココまで=======

この映画をみて、僕はミュージカル嫌いでありながら、

キャラの心情にハマっていれば、むしろ好き。

だということに気づき、

ならばということで、自分が

「これなら好きだと思える演出」

を追及しました。すると……

・みんな声を張り上げるのはおかしい。もっと自然でいい。
・賑やかキャラが楽しくて歌うならわかるけど、クールなキャラが歌うのはやっぱ変。
 だったら歌わなくていい。
・ぶっ飛んだキャラはいくら歌っても違和感ナシ。


という、具体的な「好きだと思える演出の掟」的なものが見えてきて、

最終的には

「キャラ心情に合わせて楽曲を作り、リズムに乗せてしゃべる」

という、今作のムービー演出のプロトタイプが
出来上がって来たわけです。

ただ、これだとつまりは、音楽の三要素

「リズム・コード・メロディ」

のうちの一つ、メロディの部分は完全に抜け落ちる訳です。

たとえば先の時雨Dictionaryなんかは、
サビ部分でのメロディがもつパワーでもって、

「電波ソングかと思いきや、サビが意外に泣ける!?」

みたいなところを突いていけるわけだし、

制作している段でこっちも

「イントロからAまではタダの電波だと思わせてさ、
サビにめっちゃいいメロぶち込んで驚かしちゃおうゼ」

「展開急すぎるとチグハグになるから、Bでちょい落とすべ」

みたいなイタズラを仕込める訳です。

今作で僕は楽曲プロデュースとクレジットされていますが、

こんな風に楽曲のどこで、聞いた人にどんな驚きをもってもらうか、

その為にどう演出するか、みたいなのをちゃんと考えるぞぃ、っちゅうことで

今回このクレジット表記をさせてもらいました。

そういう、驚かせ作戦会議を、

今作のムービーオケ制作を一手に担ってくれたRhythmNinjaのみんなと重ねて、
まずはオケが生まれます。

例えば春は

「差し込むシーンは、春がまだ見ぬ故郷、日本への思いを吐露するところ。
 和の楽器で和の旋律、にじみ出る春のワクワク感もほしい。
 ちなみに、この曲を転機に、主人公の本気度が変わる」

→で、今の、琴のような音色を取り入れた、少し古風なDisco調になりました。

そして四五

「小難しい話をまくし立てる。本作の特性上、物理の説明はある程度は避けられない。
 でもセリフ演技だと絶対だれるから、疾走感とサイバーな感じを前面に出して、カッコイーー!の勢いで押し切りたい。
 万有引力喪失と、コトは重大だから、全体的にマイナー調で」

→この曲はもう、エレクトロは任せとけのXELIK君が、各展開のデモを速攻で作ってくれました。
 すごい

で、オケができます。

そして……セリフです。

これがね、大変だった。

「ムービーのセリフ、20ワード位だべ? ヨユーヨユー後回し後回し

と思ってたら、


全然余裕じゃなかった


やっぱりオケに乗るので、普通のセリフよりも圧倒的に自由度が低い。

というかもう、もはや歌詞と同じ位制約が強かった気がします。

もっというと、僕の作詞作業は大概キョクセン
(メロディが上がってきて、そこに言葉を乗せる)

なので、作詞だったら鼻歌でも歌って、手触りを確かめられるんですが、

そうです。さっきの話です。

メロディはないんです。

なにこの中途半端な自由度。

脱ぐのはいいけど触っちゃダメよ、的な。

そこからはもう、

内容に合わせて曲のテンポを調整したり、

どんなに早口にしても入らないからバッサリカットしたり、

あれ、このキャラとこのキャラ、心情的にいっそオケを入れ替えた方が
シックリくるんじゃね??

と、セリフのコンセプトが見えてくるまで出口の見えない調整作業が続き、

そして晴れて、

締め切りの日を迎えます。


しゃあねぇ、ここまで絞ったらもう……、


勢いだろ!!!(結局)

と、ひねり出てきたのが、今の挿入ムービーのセリフです。

ひねり出したのが当日な訳だから仮台詞を依頼する時間もありません。

自分で吹き込みました。

僕なりに、

精一杯にキャラクターになりきって


超一流の演者さん達を、真似してるつもりで。

そして失笑ものの仮ボイス版のムービーを、

当日収録現場で流し、皆さんに効いて頂くという羞恥プレイ。

最高か。

ドMのオレ歓喜。

そして、ここで、演者さん達の声が乗ります。

ビビります。

神か……。

この人たちは神なのか?

というほどに、僕の仮台詞バージョンからクオリティがダダ上がりします。

月とすっぽんどころの騒ぎではありません。

精子と白色矮星位の差があります。

この無茶ぶりに対応してくれた本作のメインキャスト5名の
現人神には本当に足を向けて寝られません。

そして忘れてはいけないのが、収録のエンジニアさんです。

今回はTeam-OZさんに音響制作を一任していますが、

OZの代表・えで~さんが、収録したてのボイスを、

目にもとまらぬ速さでオケのタイミングばっちりなスイートスポットに配置してくれます。

後ろで見てても何が起きてるのかさっぱりわかりません。

なんかテクニシャンテクニカルなことをしてるのだけは分かります。

そして、僕の仮台詞のタイミングとジャストタイミングに合わせられた、

演者さんの本バージョンが、ほぼその場で仕上がります

こんなところにも現人神いたわ

ここまでくると、僕の仮台詞が邪魔で邪魔でなりません

間違って流そうものならイラッとする勢いです。

そして、この本素材が再びRhythmNinjaの手にわたり、
最終的にオケとのバランス、セリフへのエフェクトなど最終調整をして、

楽曲が仕上がります。


どうでしょう。長々と書きましたが、

作るの、めっちゃ大変だった!

という心の叫びが伝わりましたでしょうか。

でももちろん、こんなにもLaplacian色を強く、

そして思い描いたことを純度高く実現できたことに、

僕は大変に満足しております。

関係各者皆様の強烈すぎるサポートがあってこそ仕上がった、挿入ムービーです。

本当に本当にありがとうございました。

ユーザーの皆様、是非本編を楽しみにしていてください。

買ってください。

あ、延期したからまだ売ってねぇや、すみません



……さて、こうして数多もの人達の知恵の結晶である挿入ムービー

いくつかは店頭で流れていたりするので、

是非ともチェックしてください。

ただし、アリスの挿入ムービーはどこの店舗でも流れていません。

なぜなら、本編のネタバレを含んでいるからです。

店舗特典で、アリスの挿入ムービー「アップルパイでティータイム」

を入手予定の方は、是非ともアリスルートの該当シーンまでたどり着いた後で、

じっくりとムービーデータを鑑賞されることを強くお薦め致します。


今日のまとめ

・挿入ムービー、作るのがとっても大変だったけど、自信作!!
・関係各位、みんな神
・アリスの挿入ムービーはネタバレ含む。ムービーデータ入手予定の人は要注意

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